デザイナーアーカイブ[家具について]

Wendell Castle(ウェンデル・キャッスル)

Wendell Castle(ウェンデル・キャッスル)

1932-

アメリカ人家具アーチスト、ウェンデル・キャッスルが作るユニークな作品は、デザイナーと彫刻家を特別に区別したいという人たちを困惑させました。彼は彫刻家としてよく展示をしても、住宅地のお客様や公共施設、そしていくつかの教会向けの彼の家具のデザインは高い職人技術を実践した品質と木の可能性のユニークな発見が表されていました。

キャッスルはカンザスで生まれ、カンザス大学の工業デザインで美術学士号(BFA)を取得し、 彫刻で美術学修士号(MFA)を取得したのち61年に卒業しています。それからアメリカン工芸学校で教鞭をとるためにニューヨークのローチェスターへ移り、その地域にスタジオの設立もしました。さらにローチェスター工科大学では木工技術部門長を務めてもいました。

彼の家具はその構造から3種類に分けられています。例えばミネソタ美術館の展示会のカタログには次のようにカテゴリー分けされています: (1) 彫刻的複雑な脚、テーブルを支えるための支柱の様 (2) 小さな下部構造、床に固定されている (3) 下部構造の何も無いもの、壁や天井に繋げられている。最初の手法についてキャッスル曰く「私は表面下というのが一番好きです。テーブルの下から下部構造を取り外して、全体を使って彫刻を作る・・・ことに興味があったのです」。彼の椅子でもとりわけ急降下する1970年代のロッキングチェアは、同様の手法で形作られていました。キャッスルにとって固定された小さな下部構造は、まるで「小さな茎に沢山の花が付いている」植物だということです。彼は下部構造も含めたランプや椅子といった快適装備をいくつか作ると同時に、棚や引き出しが露出している隠し扉の付いたものを作ったりもします。それらは特殊な木の使い方です。

キャッスルは望んでいる見た目を製作するために表面を作りますが、木の自然な形を真似た物を見過ごすことはできないのです。下部構造の無い作品についてキャッスルは物体が空間の機軸からテーブルや椅子の形へと流れたままにしておくのです。さらに彼はプラスチック製家具を限定で製作もしました。作品全体を通じて、アールヌーボーなどから着想したという評判に耐え、流れの中で明確に定義するのは難しい。60年代後半にはキャッスルはファイバーグラス加工したプラスチックと金属コーンを使って家具の製作もしました。イタリアのポップな家具の流行に刺激され、Beylerian Ltd のために家具を作ったりもしました。人気を博した「モーラー(Molar)チェア」は一風変わったこのスタイルでの例でした。

キャッスルはブロックポートのニューヨーク州立大学の彫刻部の会長を務め、アメリカ工芸美術館がスポンサーを務めた「Visionaries of the American Craft Movement」(1994)で表彰や、1997年アメリカ工芸協議会から金賞と、いくつかの章をもらっています。また国立芸術基金(NEA)や コンフォート・ティファニー基金などから資金援助もされています。彼の仕事全般について彼は、彼の作品が「使いやすい機能を演出するほか、美しく、あるように」作るのが彼の使命なのだと言っています。

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