デザイナーアーカイブ[家具について]

Herman Miller(ハーマン・ミラー)

Herman Miller(ハーマン・ミラー)

家具メーカー、ハーマン・ミラー社はミシガン州ジーランドに本社があります。1930年以来大きなステップを歩んできたこの会社は、近代住宅のインテリアやデザインにおいて時に周囲をあっと驚かせるようなヴィジョンを持った衝撃的な新人デザイナーの雇用に踏み切ったりしてきました。そうしてジョージ・ネルソンやギルバート・ローゼといったデザイナー達がデザインディレクターを務め、チャールズ&レイ・イームズやヴェルナー・パントン等が社の評判を築いていきました。彼らの作品の価値とそこから溢れ出る先駆者的エネルギーを楽しむ会社こそがハーマン・ミラー社なのだと。

その歴史は1923年にD・J・デプリーとその義父のハーマン・ミラーが「スターファーニチャーカンパニー」を買い取ったところから始まります。20年代は家庭向け家具や有名作品のレプリカ製造などを主にしていましたが30年代に入りこの経営方法では売り上げが伸びないと感じたデプリーが顧客のニーズを満足させる家具を求め、コンテンポラリー家具の製造へと方向転換することになります。そこには「小さな住宅の増加に合わせてもっとモダンでもっとサイズが適当な家具が必要になる」というギルバート・ローゼのアドバイスもあったようです。

第二次世界大戦後ハーマン・ミラーはイームズ夫妻と契約します。ハーマン・ミラーのショールームの1号店はイームズがデザインし、カルフォルニアに作られました。その後10年の間に家具デザイナーのイサム・ノグチやテキスタイルデザイナーのアレキサンダー・ジラード等が招かれ、61年には家具とテキスタイルのショップがニューヨークにオープンしました。また、ロバート・プロストの研究を基に開発した革新的なオフィス用システム家具「アクション・オフィス」を発表します。パーティションを初めて導入したモジュール式家具を開発し、デザインと公共施設の関係に大革命を起こす契機となりました。

会社の目標と精神を最も形にしてくれたデザイナーがチャールズ・イームズだとハーマン・ミラーは企業プロフィールの中で語っています。そのチャールズ・イームズ曰く、「私が作る家具は変わっていなくてはならない、とか、新しくなければならない、とかいう方針など何もない。ただし座り心地が良くて、使い勝手が良くて、見た目が良くて、そしてみんなが気軽に購入できるものでなくてはならない。」彼らの作る家具はこの条件をすべて満たしているうえ、一企業を近代住宅用家具メーカーの代表に伸し上げた優れた新案商品なのでありました。

1994年にはドン・チャドウィック等による名作「アーロンチェア」をはじめ、常に業界をリードする新しいデザインでかつ高機能な家具を生み出し続けている。

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